【人】 三谷 麗央――ラウンジ―― [>>45 小柄なか弱く見える女、何も知らない初心な女。 そういう対象が征服欲を駆り立てるのは確かであっても、 それは嗜好の一面に過ぎないものだ。 千秋のように長身の、一見すれば守り堅い様子の女を 堕とそうと責め乱れさせる時間を得たならば、 それはどんなに甘美なものとなるだろう。] 同じか、それは奇遇。 ……俺が求めてるのは、刺激だね。 一人だけじゃ得られない、刺激。 [>>46 防衛線に引かれた言葉へ応じはせず、ほっそりした手の内にあるグラスを見やる。揺らぐ水面は三分の一ほどにまで、高さを減じさせていたか。軽いカクテルとはいえ随分とペースは早い。彼女の顔へ向けた視線がごく微かな笑みを捉えて。] (49) 2020/08/08(Sat) 20:18:56 |