人狼物語 三日月国

192 【半突発R-18】ダンジョン オブ イシュノルド【飛び入り、見物解禁】


【人】 聖断者 クラヴィーア

強大な不死者の王が目の前に現れる。

「ヴァンパイア・ロード?
なるほどそのあたりのグールよりはよほど気障な見た目をしている…
しかし、いずれにせよ不死者、君主(ロード)などと宣うての勘違いも、程が過ぎれば裁かれるのが道理!」

左手に神聖な魔力を込め、目にグラスを嵌める。刹那、目前に太陽のような、鮮烈で暴力的な光の奔流が生まれ、ロードの目を焚く。ドラゴン相手では逃げるしかないが、人狼や吸血鬼の手合いは、最も得意とするところ。
一瞬の隙を突いて、聖別したノコギリ鉈で首を切り落としてしまえば……

しまえば…と思って振りかぶった一撃は、普段よりも随分鈍重だった。
鎖帷子に収まった肥大した乳房は、明らかにいつもの目にも止まらぬ致命の一撃を妨げている。

「……くっ。今のうちに退くぞ!!」

さすがに不意を打たずに倒せる相手ではない。側にいるだろう弟に声をかけ、振り返らずにその場を脱出した。
妙に思うように動かない体に無意識に苛立ちを覚えながら*
(51) 2023/01/06(Fri) 21:00:36