【人】 御相談役 徽子>>47 誘蛾との絆取得 [誘蛾様が、琵琶を調弦しているところに行き合いました。 音合わせというのは不思議なもので、どこか背が落ち着かないような微細な“ずれ”を、ひとつ、ふたつ、弾くうちに美しく揃えてしまいます。 完璧に整えられた、調和ある音色。 例えそれが、また狂う運命の儚いものであったとしても。 爪弾くことは、まさに“快”だと呼べるのでしょう] すこし、うつくしに付き合ってくださいな。 [永年の友のような気安さで、隣に陣取りました。 応えがあったかどうか、聞いているかどうかは、問うておりません。 うつくしの気が向いているのですから、話し続けるのは必然でした] 誘蛾、あなたは特別だわ。 このうつくしが認めるのですもの。あなたは本物よ。 [人の世に降り、長くを過ごしたあやかしに認められるのは、光栄なことよと笑います] (53) rein-joir 2021/04/23(Fri) 19:53:53 |