【人】 冷たい炸薬 ストレガ>>53 レヴィア 「そりゃいいね。その他諸々の手間を考えなきゃだけど」 被るまでと被った後の事を考えたくはない。 幾ら烏達がいるとはいえ、だ。 ワレモノ注意の箱詰めくらいしてくれる?と、 肩を竦めながらカウンターに寄っていく。 「生憎人間を見る目は養ってないんだ、店主さん。それにね」 「この年でこの地位に居る時点で、あんたも十分馬鹿だよ」 口の端を僅かに上げて、100ユーロ札を目の前に置いた。 「ああ、質問に答えてなかったね。 悲しいけど、泣き崩れる程じゃない。 でも悼む気持ちくらいはあってもいいでしょ? 馬鹿騒ぎに混じる気分じゃない程度に堪えてるけど、 落ち着いた雰囲気の店には居たい程度に平常さ」 どう?満足のいく答えだったかい? そう聞く頃には、いつものへの字口がそこにある。 (54) 2022/08/10(Wed) 11:39:22 |