【人】 【帝】 ゼノン天の声を求めて やってきた。 ナハトは、可愛い。 いや、天からすればすべての神が可愛いのだが。 自分の教義に対し……こう言って良ければ、 一番「いじらしい」のがナハトだと思える。 ナハトにとって、"義"は、何か凝り固まった規律ではない。 かの神は、ひとりひとりの心の中に"義"を探し、 そこにあかりを灯すことに腐心する。 ぱっと見、わかりにくいけれど、天はそれを見ていたよ。 故にこうして、エラについて天に直接疑問をぶつけてくることは、 当然だったのかもしれない。 エラの存在は、ナハトにとって意地悪だったかもしれない。 ――ごめんね。でも。 「天がエラを連れてきたのには、ちゃんとした理由があるよ。 あの人の子を通じて、神達の意図が聞きたかったんだ。 ……企みと言うのであれば、企みなのだけれど。 もう、いいかな。あのね……」 (55) NPC2 2019/10/05(Sat) 21:04:16 |