【人】 二年生 稲出 柊一― 当日:篠田屋 ―変じゃないっすかね? [別にセンスや着付けの技量を疑っているとかではなく。 生まれて初めて袖を通した浴衣に、 あちこち視線で確認しながら、 不慣れな感覚にもぞもぞしていた。 着付けの最中は、じっとその工程を見ていた。 折角買ったのに1回しか着ないのは勿体ないから、 自分で着られるようになったら良いなと思ったんだ。 お祭り前の篠田屋には、 案の定着付けのお客さんがいっぱいいて、>>25 娘さんの姿を見かけたら、 邪魔にならない程度に挨拶だけしたんだ。 朝顔柄の浴衣姿は、控えめに言ってとても綺麗だった。 お淑やかな彼女の印象が、そう思わせるんだろうな。] (56) 2021/07/23(Fri) 12:01:27 |