【人】 道具屋 フルリー・アルジャーノン━ 回想: 社蓄時代 ━ あはは、まぁそうだよねー 長く旅していたら、そっか>>55 [くしゃくしゃな髪をそのままに、からりとわらった。] 助けられてるのはわたしだってば。 でも、そうだねー、助けたお礼(?)に、わたしの昔話って事で聞いてくれる、というか聞いてくださいな、勝手に話すわ。 わたし、すんごい社蓄だったんだよ。 [ハイ、ハイ、ハイ申し訳ゴザイマセン、ハイ、分かったっつってんだろツルッパゲヒョットコオヤジアッイエナンデモゴザイマセン、スベテイウトオリニシマス。] コメツキバッタみたいにさ、何言われてもつき従います、反論はいたしませんって。 わたしね、金で買われた"商品"だったんだ〜。 だから、仕方無い、って思ってた。 ……従わないと、家族に酷いことするって言うんだもの。 馬鹿ですよねわたし、家族は今頃わたしなんか忘れて豪遊三昧だったのに。 何で知ってるかって、見ちゃったからなんですよ。 配達の際にさ、横切った実家は、昔と違ってすごく立派になっていたんだ。 夕飯の良い匂いがして。 笑い声が聞こえて来てね。 [またココロって奴が、もう潰れる隙すら無いほどめしゃってなったんだ。] (58) 2021/08/17(Tue) 22:31:58 |