人狼物語 三日月国

224 【R18G】海辺のフチラータ2【身内】


【人】 法の下に イレネオ

「……」

この日男は非番であった。
しかしそれも形式上の話である。勤勉且つ生真面目且つ四角四面なこの男は、非番であろうが正義の番人の面を被るのをやめない。
黒縁の眼鏡の奥の瞳は目に映るもの全てを見定めるようであったし、かっちりとした私服は遊びに出たようには見えなかった。まとう雰囲気のせいだろう。心なしか周囲の人も避けているような気がする。

が。

「ダヴィード」

知った顔を見つけたらしい。目尻が僅かに緩む。
気さくに手を上げ、大股でそちらに寄った。

「珍しいな、こんな時間に。」

貴方の姿を見かけるのは比較的陽の傾きかけた時刻が多い。気がする。
若者が健康的な時間に外出しているのは好ましいことだ。そんな勝手な感想を携えて、急ぎの用がないなら少し言葉を交わしたいところだ。

>>48 ダヴィード #街中
(61) rik_kr 2023/09/09(Sat) 2:44:56