【人】 “観測者” 処暑[ 「面白い事象があるか」と聞かれた時、慣れない相手ならば「はい」と答えて終わりだ。 しかし具体的に返すのは、私が冬至の彼女にはまだ会話が出来るからだ。 私の視線を追いかけた雪兎であったけれど、しかし私から離れていくことはなかった。>>1:202 ] …………………はい……いただきます [ その彼女の話題は、食べ物へと移った。>>1:203 匂いまで感じられるのだろうか、否……気配?どういう仕組みだろうか、と雪兎を見つめていると、私の分も、と誘われる。 ……長い沈黙は、どうするべきか迷ったからだ。 素直に甘えても良いのか、それが分からなくて。 結局雪兎に給仕を頼む形になれば、彼女はまた私の方へとやってきた。 ] ……ありがとうございます [ 会場入りしてから何も食べていなかったけれど、会合前に食事をする私は、珍しいものだっただろう。 記録するのは一旦止めて、キッシュにフォークを刺した。 ] (61) 2022/01/22(Sat) 1:57:16 |