![]() | 【人】 大学生 十河律[彼らが二人暮らしをしてると聞いた時、 和かほの羨ましがる呟きを俺も聞いてしまった。>>41] ……。 [まあ、同居というか同棲について、これまでに頭を過った事は一度や二度や三度ではない。 付き合い始めで気持ちが一番盛り上がってる時期も、 互いに住む場所は離れているし通う大学も違うので、 会うのは互いの予定が合う週末に限られていた。 彼女は独り暮らしだし、それなら二人でもう少し広い部屋を借りて……とも考えたけど、 通学圏内に実家がある学生の身としては、こちらの仕送りは期待できなかった。 こちらのバイトを増やせば叶わなくもないが、 両親の同意も得づらいし、越えないといけないハードルも多すぎたので、今はまだ、憧れは憧れのままに留めておいてる状況だ] 俺たちは、……そのうち、な [聞こえなくてもいいやくらいの小声で返す。 ちなみに、週末デートで彼女の部屋に転がり込む時の食事担当は俺だ。彼女と付き合うようになってから、料理をする機会が増えたと思う。 借主以上にキッチンの間取りや戸棚の中身を把握していると 言っても過言ではない。 何なら勝手に増やしている調味料だってある。 何でも出せば、嬉しそうに美味しそうに食べてくれるので、 こちらも作り甲斐があるってもんだ。 彼女のために考案したレシピもあるけど、それはまた後程。*] (63) 2024/12/11(Wed) 20:08:48 |