【人】 知能犯 ルヴァ>>56 トラヴィス 「そう、私が望んだ彼女のような、それを超えるような。実際サダルはよくできているね。私一人では彼は作れないだろう。」 否定は入らなかった。 「勿論楽しみだ。サダルのことはずいぶん好みだし、君たちもそうだろう?その先を作り続けるということなのだから。その間私は墓になるとする。」 転生を信じているわけではない。刑の内容を推測し違えた訳でもない。 「そう、その間。君との会話で気づいたのだよ。」 その推測はまだ誰も知らないのを知っているので、そう切り出す。 「憎まれることすらなくなれば、きっと私は再び『生き返る』のではないかなんて今考えたのだよ。勿論、今言ったところで上に全否定されているのは目に見えているが。」 監視カメラに堂々と喧嘩を売ります。どうせ決めるのは今の君たちではないし。 「……だから私は是非それまで生きてほしいなと。まあ、君など死ねやしないとどこかで言った記憶もあるが。 墓から何も成長せずに帰ってきた私は君に理解された存在となる。君が私の目に完全と映るのを期待してみたい。そうすれば人間を好きになれるかもしれないのだし。」 そんな可能性があるのだろうか、それは天才にもわからない。 「だから頑張っておくれよ。」 ここまでは感情の話だ。未来を見てみたいなんて思うことはあるのだ。死にたいのがただ手放しに嬉しいわけではないから。 (64) 2021/10/16(Sat) 1:02:51 |