【人】 害のない毒 マキアート>>52 リカルド ただ取引の場で出会うときに、断られることもあるにしろ、 要求するものは少なくともカタギのそれではないし、 どうにも扱いに手慣れている。まごうことなき裏社会の者。 「諸々を考慮しなければ、 祭りとかにオレがついていってもいいんですがね!」 ただ、貴方はそういうわけにもいかないでしょう、と。 けれど言外に、“貴方がいいなら”なんてニュアンスを含めて。 噛み砕くなら、マフィアらしくないのではなく、寧ろ、 『マフィアはそうであればいい』なんて思想が透けているようだ。 祭りを楽しむのも、バーで便宜を図るのも含め、彼には同じこと。 結局、こいつは現在自分たちの置かれている状況を何も考えてない──と片付けてしまっても、構いはしないだろうが。 いいんですか一枚!と嬉しそうに自分の皿へピザを乗せる、 その呑気な表情に対して、結局深く考えても仕方あるまい。 (66) 2022/08/14(Sun) 9:46:07 |