【人】 死神のジン ナディルハレムで死んだと聞いたくらいなので 色事もそれなりに好んだのだろうか。 女も置かず、ゆるりと日々を過ごす シャフリヤールの退屈を晴らすものが何なのか ジンとして怠惰を愛するナディルには 未だわからないままだ。 もしも自分がシャフリヤールだったなら。 そう夢想する者はきっと少なくないだろう。 望みと云うには戯れに近く、 ナディルもそのひとりに加わってみる。 ──それは確かに退屈かも知れなかったが それでも、いつか母が語ってくれたような種類の 『幸福』に似ているように、ナディルには思えた。 [パスor〆] 【感情取得:憧憬(+)>シャフリヤール】 (67) kintoto 2021/09/18(Sat) 17:42:38 |