![]() | 【人】 コピーキャット ペネロペ>>61 イレネオ 日暮れ頃、人気のない墓地。 「……あれっ、もしかして」 やや遠くから、ぱたぱたぱたと小さな足音。 手には掃除用具や草木の手入れ道具を持って。 人影がひとつ、あなたの方へやって来た。 「やっぱりイレネオさんですっ。 どなたかお墓参りですか?それとも私と同じで、 墓守のおじいさんの代わりに手入れをしに来たとか…」 暗くなりつつある中とはいえ、その声や顔に覚えはあるだろう。 どこかの店先であなたも見知ったもののそれ。 少女然と、マキシ丈のワンピースの裾を揺らしながら。 ここが墓地である以上、ある程度声は控えめに。 長身を目一杯見上げて、あなたに問い掛けを一つ。 #共同墓地 (68) 2023/09/12(Tue) 20:25:13 |