【人】 灯守り 小満よし、じゃあ新人さんのほうにもお邪魔しますかね。 ついでに店の様子見に行って……中央行けんのは、その後かな。 [先とは反対に、生まれる灯は小池で睡蓮の蕾になる。 領域に満ちる力を自然と汲み取って、時が来ればひとりでに咲き新たな命のもとへ向かう。 ただ、それだけでは足りないだろう、ということで、新生児のもとには直接出向いて新たな灯に祝福を授けていた。 なんて、実のところ小満自身が統治域の住人に直に触れ合いたい、というのが主な理由だったりする。 であれば必須の仕事に数える必要はないのだが、会合と同じくこれも楽しみのひとつだし、他の誰しものところに来ていて自分のところだけ祝福がないというのは、親にとっては不安だろうから、もう欠かすことはできなくなっている。 小満域であれば、どこに行くにも基本は自由だ。領域と統治域を隔てる森の木立をくぐれば、望んだところに顔を出せる。] (70) 2022/01/16(Sun) 4:05:37 |