【人】 事務員 深瀬賢―それから暫くして― 「体調はいかがですか? かなり手加減したとはいえ、本来の私で相手をしたのですから、万全とはいかないでしょうが。」 彼女が目覚める頃を見計らって、声を掛ける。 今回の「課外授業」で、彼女も懲りたろう。 これ以上、口うるさい事は無しだ。 「あれだけ精を取り込んだのです、程なく体調は回復するでしょう。 早々、精に飢える事もないはずです。 それでも、また人を吸いつくしてしまいそうな程に精に飢えたら、私の所に来るといいでしょう。 私からいくら精を絞ろうと、息吹さん一人では吸いつくせないですから。 遠慮なくもっていってください。 課外授業はここまで、お疲れさまでした。」 そう言って、事務室のドアを開けて帰ってもいい事を伝える。 もっとも、また彼女が飢えて私の精を求めたなら、何度でも相手をしただろう。 (70) 2024/11/16(Sat) 23:10:12 |