【人】 二年生 鳳 凛一緒に居る時間が心地良くて… 勝手に先生もそうだと思って [“甘え”て、] 良かったです。 “先生”に言われなければ、気付きませんでした。 [流れるものをそのままに笑う凛の頭上。 夜空に咲いた華がパチパチと乾いた音を立てて散っていく。] “先生”のお立場を知ってしまった以上、 もう“甘え”られませんわ。 [貧乏神のように姿が見えなければ、決めたひとの傍にずっと居られるのに。 凛は人間で、花一高の生徒で、 先生は“先生”だから。] …今まで、ありがとうございました。 [抱きかかえていた紙袋がクシャリと音を立てる。 凛は落川に頭を下げると、背を向けて歩き出した。]** (72) 2021/07/28(Wed) 14:13:14 |