>>72 ルチアーノ
隣を横目に見れば眉をしかめる様子が目に入る。
それに何を思ったのか僅かに目を細めるが、
マダムからの声に戻された視線は何も語らない。
「はは、なるほど。それじゃあカボチャスープにしよう。
実はまだ秋の味覚を食していなくてね。
是非レディの店で秋を感じさせてくれ」
手当を終えた男は君からのおすすめを注文し、
店内で食べていくのだろう。
そのまま席へ座り続け、スープが運ばれてくるのを待った。
「…ルチ、君はどうする?
この後に食事予定があるなら俺と半分にしておくかい?」
#路地裏