【人】 翠眼 ユンチェ よっ、こい、しょっ [だぼだぼな衣装を垂らしながら、運動神経とは縁が無さそうな体捌きで荷台に登る。 ここでなくともユンチェの席がどこかにあったかもしれないが、裾を持ち上げたままの移動を早々に諦めたため、目の前のを選択した次第であった。 さして多くはないユンチェ用の荷物に囲まれながら適当な所に座れば。] これだけ大きな行列で、花嫁花婿もいるのに、相手違うんだもんなぁ…… [森の奥では木々のざわめきをもたらしていた風を肌で受けながら、族長以下今回の関係者が織りなす列を見やれば。 ごくごくたまに村に出たときに偶然見かけた婚礼の行列を思い出し……あれよりもっと人数が多いし、ついでに言えば花嫁と花婿の人数まで多い行列なのに、あの時のような華やかさが感じられなくて。 リル族についての偏見がどうこうあるほどまずヴィス族との関わり合いが薄いのだが、一言で表すなら異常な事態なのは感じ取れた……だからこそ、ユンチェまで指名されて、そして自分がこうしてここにいるのだろう。] (76) 2021/12/02(Thu) 22:12:30 |