>>59 エルヴィーノ
「はは、それもそうだ」
平和な日に散歩ってのも悪くはないけど、
勤務中に散歩する人間がどこにいるんだって話だ。
ショーウィンドウを眺めている人間ならいるとしても。
振り返った男が数歩君に近付いたかと思えば、
その背を軽く叩こうと手を動かした。
「あぁ……言ってなかったか。
流石の俺も似合うとは言っても自分からってのはね。
…これは可愛い後輩からの贈り物だ」
前髪が揺れ崩れた事に時間を割く人間への対策ってところだ。
せっかくだから渡されなかった日でも、
過去に貰ったものを使っているらしい。