【人】 オリガミ部2年 近藤 絵理香──回想 五反田と、汐里── [まあどんな形にせよ、五反田と二人で外を歩くのはあまり無かった。皆無だったかもしれない。 男女二人で町を歩くと言うのは、友達になったばかりにしてはハードルが高かったからだ。 だから必然的に、何処かに行きたい、何処かに誘いたい時は汐里に声をかける事が多かった筈である。 無事に汐里の連絡先も手に入れた事だし。>>75] 親が転勤族だったから、今年こっちに来たばかりなんだもん。 だからいろんなオススメかな! お店なら雑貨屋に美味しいスイーツのお店、良いね! ……なるほど、五反田くんの服。 その発想はなかった。 [少しはしゃぎながら言葉にしていく。 五反田に限らず、男子、いや誰かの服を選ぶなんて遊び方はした事がなかった。 友人はいても、彼らと歩き回る事はなかなか無かったから、そのどれもが嬉しい。 彼女が、彼が、抱える気持ちには気付く事もなく。 ・・・・・ 友達として縮まる距離に、一人浮かれていたかも知れない。]* (78) 2020/11/21(Sat) 20:27:13 |