【人】 魔術師 ラヴァンドラローブを普段より目深に被り、市場街を足早に歩く。 時間が経つのを待てば治まるかもしれないが、 そうするにしても結局場所というものは必要だ。 ―― とりあえず、いったん家にでも戻ろう。 考えを巡らせながら、視界の悪い中歩いていたせいか 誰かの身体にぶつかってしまった。>>69 「 ッぁ、 す、すみませ …… ………… メレフ? 」 謝ってすぐに立ち去ろうと思っていたのに、 見上げた先、双眸に映るのは見覚えのある姿。 常なら「来てたんだ」の一言でもすぐに飛ぶのだけれど 緩んだ思考回路では言葉を紡げず、口を閉ざした。** (79) 2021/12/08(Wed) 8:44:07 |