【人】 機関設計士 スタンレー─ 調香店『ディアス』 ─ [ノアに促され、来客用のテーブルに着く。] ああ、俺も変わりないよ。 仕事をしている方が、張り合いがあって良い。 [スタンレーは、屈託の無い笑みで答えた。] どうも、ありがとうございます。 [スタンレーは、紅茶を用意してくれようとする、ディアスへ向き直り、一礼する。] [スタンレーは、ノアから受け取ったパンフレットをめくりながら、訥々と話し始める。] 贈り物の方は…、察してるかもしれないが、マチ宛なんだ。 マチへの贈り物の方は、あいつの暖かな優しい雰囲気に似合う香りが良いな、とは思っていて…。 香りに関してはさっぱり知識がないんだが、自分用については、柑橘系が好みだな…。 [パンフレットの中の柑橘系の香水に目が止まる。 スタンレーの故郷の湖の側には、広大なレモン畑があり、小さい頃から馴染みのある香りだった。]* (79) 2020/05/20(Wed) 14:55:14 |