人狼物語 三日月国

98 【身内】狂花監獄BarreNwort【R18G】


【人】 知情意 アマノ

「私はね。
 『贖罪』が死であるならば何故ここで『償い』を求められ生き続け時に殺されるのかが分からない。
 『人間を殺してはならない』と掲げる一方で『悪人は殺して排除しろ』となる理由が分からなかった。
 ……後者には私なりの答えを見つけたが、前者はまだだ。まだ、まだ思考が足りない。視点が足りない」

男は戦闘に集中するが故に、思考に制限を掛けることも忘れて詩を読むかのように語る。
悪は法を犯して初めて成るもの。しかし常人と悪人の間には犯罪者予備軍と呼ばれる警戒すべき存在がいて、それを知られた時点で世間を脅かす何かに変じてしまうのだということを理解していなかったのだ。男が、決闘者に恐怖し排除しようとしたのがそれだ。


男という犯罪者の、男という人間の抱える『迷宮』は未だ変じ、深まり、それ故に常に矛盾を孕み疑問を抱く男の在り方をより歪なものとしている。
君達は答えを持っているだろうか。この狂った監獄にいる君達にとっての『贖罪』は、『償い』は、世間一般から『囚人はそうあるべきだ』と求められた理想像以外の何かであるだろうか。


男は答えを求める。贖罪の定義を、償いとは何なのか。死と暴力と欲望の渦巻くこの監獄で。
(81) uni 2021/10/12(Tue) 0:41:01