【人】 不覊奔放 ナフ>>80 アマノ 男は、退屈が何より嫌いだ。 ではここで、動きもせずに何をしていたのかというと。人の流れを見、遠くの人のざわめきを聴き、この場の静けさを感じ……つまりは、そう、ぼんやりしていた。珍しく。 跳ね飛び回るにはちょっと身体が重い。枷もないのに。 「……、ン」 そんな風だから、隣にあなたが来た時も、ややいつもよりは反応が遅れた。隣に座るのを見、気持ちあなたの方へ寄った。 「退屈してたぜェ。……えー、ッとォ…おはよ?おかえり?おつかれ?……うーン?」 どの言葉を送るべきか、が曖昧だ。 「えェと、……会いたかったァ」 (82) rustyhoney 2021/10/19(Tue) 3:01:01 |