人狼物語 三日月国

96 【第38回TRPG村】Purgatorium-煉獄-


【人】 倦怠に戯ぶ シャフリヤール

>>39>>40>>41 ラナ―に返信


[――――また、愛だ。

しかし、もう片割れの天使の口から聞くそれに比すれば、邪気のない乙女のなりをしたこちらの天使の言葉は、それほど障るものではなかった。
故に、多少は脳漿を澄ませてものを考えることもできたのだろう]

愛するものの傍が、落ち着く場所、か。

フン、愛など、それこそ空虚そのもの。
人の気の迷いの極致ではないか。
そこに安住できるなどと、どうして思える?

[言葉にしつつ、俺は自らの過去に、地上での過去とその結末に、想いが向く。

何もかもが不毛な無意味な俺の生でも、最も空虚で、皮肉で――――]

愛に迷ったものにあるのは破滅だけだ。

ならば、愛なぞ初めから要らん。

自らが愛を求めることはもちろん、
他者からの愛などというものは――――!

[だが、その言葉は、すでに天使には届いていなかった。
俺の曖昧な態度に答えを求めず、約束の言葉と笑顔を残して、彼女はその場を去っていた。

それは、無惨を晒す俺を目の当たりにすまいとする、天使の慈悲だったのかもしれない……]
[〆]
(85) てば(tevasaki) 2021/09/19(Sun) 17:20:53