>>79さくさくと。
照れ笑いをしながら、手を繋いだ2人は森の中を歩いていく。
「日々の疲れが癒されるって感じがする」
緑の他にも花もいっぱい咲いているようだ、その鮮やかさに目を細めた。
この一年で花にもだいぶ詳しくなった、「ホトケノザが咲いてるね」と指を差しただろう。
「へー、花の蜜を吸ったことあるんだ?···何か蝶々みたいだね」
こくこくと思い出話に頷き、紫色の花を眺めれば。
「せっかくだから飾る?」
「花瓶はないから紙コップとかになっちゃうだろうけど」
小さな幸福が降ってくるかもしれないからさ、こういうのって何だか素敵だよね。