【人】 白昼夢 アルレシャ>>+31 テンガン ーー見ていた。何が起こるかを。 いつ何処に仕掛ければ効果的かを頭の中で想像しながら。 だからシトゥラに合わせて水の量を増やせたし、既存の水にうまく混ぜ込めた。 槍の動きを見て、頭の中で動きを組み立てた。 盾は邪魔だけど、完全に処刑対象を守るものじゃない。 ガシャ、と手からアサルトライフルを床に落とす。 流れる動作でスカートを翻して太腿のホルスターから愛用の拳銃を抜いた。 体勢を低くとって、処刑者の正面に躍り出る。 軽やかな動作ーーーとはいえない勢いで飛び跳ね、その身体を貫いている槍を踏む。 強度足りるか?足りなかったらまぁ、それはそれで懐に入り込めるだけだ。 こうでもしないと、目線が合わん。 だからできれば一瞬でもいい。たったそれだけで。 「ダストォ!!」 叫ぶ。小さな身体の腹から。こんなに近くにいるけれど。 目はぎらついて、今にもその喉元に食らいつきそうな。 ーー俺はお前だって獲物と見るぞ。 だって 狂狼 って、仲間でも噛むんだろ! 眉間に銃口を向ける。 なんの邪魔もなければ、発砲するだろう。 (87) 2022/02/25(Fri) 3:47:10 |