【人】 知情意 アマノ>>85ナフ 「………………一体何があったんだ……」 自分も死んだ側なのであまり色々言えないが、それはそれとしてどうして更に死んだんだと思うことは止められず。避けられずに受け止めてもらえるのならば男はくったりと肩の力を抜いた。 「いいことだったのならよかった。それらが今後に君に更なるいいことを与えるように願うばかりだ、……願うというと少し距離があるか。君に更なるいいことをもたらすのを見ていたいと思うよ」 実際に得られるかは分からない。これからどうなるのかも分からないのだ。その上で、あなたの頬を当然ながら避けることもないので髪はされるがままにわしゃわしゃと揺れている。 「ふふ、私か。そうだな、私は君に全て捧げたし私も君の全てを貰ったつもりだ。 ……だから、どうか君も忘れないでいてくれ。私が君を愛していることも、君が私を愛していることも」 例え何年、何十年会えずとも。……物好きの主人がきっとそこまで多くの空白を作らないように尽力してくれるのだろうと思うけれど。それでも、伝えておくべき言葉だと思ったから。 (88) 2021/10/19(Tue) 3:51:47 |