[ ――『侵略者ではない、人類の友』。
>>27 それを聞けば、機械は"またか"と僅かに表情を曇らせる。
その言葉は機械の記憶に深く刻まれていた。
一体、誰がそれを言いだしたのか?
誰が辺鄙な土地に引き籠る己を
"侵略者ではない"とわざわざ形容して回るのか……
もし己がより最新や高度であったら、
きっとあの手紙の主を恨んでいたに違いないと
機械は何度か考え着いていた。
……それは生か死か。
永遠、事実へと収束しなそうな問題を機械は好まない。
情報は明快であればあるほど、機械には容易いのだから。 ]