【人】 親 グリンダ「 ……話すなら、ここがいいわ ほかの人に聞かれてうれしい話でもないでしょう 」 それはきっと、多分お互いに。 それでも彼女がお茶と火を取ってくるというのなら 彼女を止めることはしなかっただろう 彼女が逃げてしまう可能性も考えた。 …だけど、この館から出るのは簡単ではないのだ。 「 でも、私はお茶は要らないわ あなたの罪を知った私が、 消されてしまう可能性だって、あるでしょう? 」 別に怒った口調とかではなかった。 私が彼女を信用していない、というわけでもない 寧ろ、逆だった。 罪を知られた彼女が、 イリゼルの親に会った彼女が、 私に、心を許してくれるだなどと、 前向きに思えるほど、私は楽観的ではないのだ。 ** (96) 2024/12/23(Mon) 8:25:18 |