【人】 第11皇子 ハールーン「──おい、出来たか? こんだけ喋ってんだ流石に出来たろ。」 [皿に並べられた菓子類を『悪くないじゃん』と眺め、胸元から取り出した指輪を嵌めて、皿の上にその手を翳す。] 「ふーん。なんも盛ってねぇな。OK。 行くぞ。」 ……えっ、何それ、なにか分かるの? [指輪を外して仕舞いながらさっさとキッチンの外へと踵を返す彼に問えば、毒殺防止に職人に特注で作らせたものだという。石の変色によって毒も数種類見分けられると簡潔に教えてくれた。それから、背中越しにひとこと。] 「……アンタルが味方だとか思うなよ。」 [それについては、彼はもう口を開かなかった。]* . (101) 2021/04/22(Thu) 19:57:06 |