人狼物語 三日月国

224 【R18G】海辺のフチラータ2【身内】


【人】 アリソンに捧ぐ鐘 黒眼鏡

>>104
ぷ、と吐き捨てる唾は赤黒い。
ストックに張り付いてしまったような指を引きはがして、
弾切れになったらしい短機関銃ががらんと床を転がった。

「うるせェ。
 舐めやがってマジで」

乱暴に伸ばした腕で、あなたの肩を掴み引き起こす。
その振る舞いに"カポ・レジーム"としての、
あなたからすれば取り繕った、気さくな様子は欠片もない。
──ただ、まったく、見慣れた様子。

かつてソルジャーとして纏っていた、当時の顔をすっかりと取り戻した顔で。

「ここで元部下の代わりをやってやってもいいンだが──」

じろ、と目だけで横を見る。

「………」
「乗れ」

車体のひしゃげたフィアットを指さす。

「これ以上話を聞いてやる気も、解釈してやる気もねえ」
「ただ、ここにいると邪魔が入るだろ」
「──ンなことしてる時間も余裕も、暇もねえ」

だろ、と。
答えも聞かずに、車の方に向かっていく。
(105) 2023/10/01(Sun) 0:10:00