
![]() | 【人】 準魔王 マラク >>104伝令が来てからというものセレスティアから笑顔が消えてしまった。 流石に末端の伝令にまでは自身のことは伝わってはいまい。 任務に忠実なのは良いが我が花嫁を急かすなと睨みを利かせれば多少強度のある威圧になったろうか。 伝令が去っていけば>>105しがみつくように抱き着いてくるセレスティアの背に手を回し優しく抱擁した。 「……そう、セレスの大事な人なんだね」 折角戻ってきたのに祝福したい程に大事に想っている旅の仲間であるとよく伝わってくる。 頭に手を添え、ぽんぽんと優しく撫でる。 子をあやすように優しく、落ち着くまではずっと。 「そうだね、行くなら今度は僕も共に行くよ?」 セレスティアが行きたいならば共にと約束したのだから当然だ。 それに――、あの男はセレスティアのことをまるで自分のものであるかのようであった。 旅に出た後何があったかなど知る由もないが話を聞くだけでも見られぬ位置で奥歯を嚙みしめる。 やはりあの男は生かしておくべきではないかもしれない。 顔を合わせれば確実に葬ってしまうだろう程度には怒りが溜まる。 ふるりと首を横に振るい、セレスティアの旋毛に唇を触れる。 (109) 2026/07/23(Thu) 13:27:01 |