人狼物語 三日月国

7 【R18】鈴蘭の村:外伝6〜カフェリコリス〜【RP半再演ペア】


【人】 裁判官 リーベルト

─ 回想・友が挫折していた頃 ─

[逃げるように郊外へと隠居した彼>>25を探し出すのは、案外容易かった。
僕に連絡してくる人間が後を絶たなかったからだ。
彼の消息を知らないか、と。

直接本人に訊けば良いのに、何故僕に訊くのだろう。

僕自身はというと、連絡が無いのは多忙からだと思っていた。
当時はまだまだ駆け出しの青二才で忙殺されており、他に目を向ける余裕が無かったとはいえ、呑気なものだった。

新居は面識のあった劇団員から聞かされて知った。
自ら連絡を寄越さなかった彼に憤りすら感じた。

知られたくなかったか。
それとも話す価値さえない程、己に信用がなかったか。


まさか、自分に限らず人との面会に恐怖を覚えているとは、思いもしなかった。


仕事の合間を縫って、何故足繁く彼の家に通ったのか。
唯一とも言える友人が万が一にも変な気を起こしたらどうしようと、そういった恐怖もなくはなかった。

想像していた以上に、裁判所を訪れる被告の大半は、人生に追い詰められた人々だった。]
(112) 2019/04/14(Sun) 0:08:18