【人】 黒崎柚樹私のこと忘れちゃってても、男だと思ってても、武藤のこと、好きだなあ……って、思ったよ。 [だから武藤の記憶がこのまま戻らなくても、この武藤ともう一回日々を重ねていくのでも良いやとは、覚悟決めつつあった、とまで言ったら、表情を曇らせてしまうかな。言ったけど。] ………………。 [あ、やっぱり、偽の自分にも嫉妬、するんだ。するんですね。 不機嫌になったり怒ったりした武藤が漏らす「は?」 >>100 が繰り出され、やっぱり"あれ"と会話の成立とかは望めないことだったんだねと肩を竦める。 "忘れる"ことに対して、武藤がそこまで脅迫観念レベルに私のことを覚えていようとしているとまでは知らぬまま、でも本当に、武藤は私のちょっとした言動や出来事を覚えているから、そんな彼が「嫌なことは忘れろ」と告げてくるのは何よりの違和感だったかもしれない。 色々全部、"あれ"の言ってくることは薄っぺらかったよと頷いて。] こうすれば"好かれるオレ"のできあがり!って感じで。 ものすごく、うさんくさかった……。 [思い返しながら、渋いみかんを口にした時みたいな顔になってしまう。ああ美味しいミルクティーで口直ししよう、と立ち上がり。] (113) 2023/03/06(Mon) 6:46:18 |