人狼物語 三日月国

224 【R18G】海辺のフチラータ2【身内】


【人】 アリソンに捧ぐ鐘 黒眼鏡

>>114

「そりゃこっちの台詞だ、あんたが大人になっちまう・・・・・・・・日が来るとは思っちゃいなかった」

車に体重を預けながら、悪餓鬼のような笑みを浮かべる。
怒りと苛立ち、嘲りと――仲間意識。
そういったものがないまぜになって、ぐつぐつと、
耐えがたいはずの悪臭を放ち煮えたぎるような凶相。
なのにそれは、どこまでいっても笑みと表現されるものだ。

「──俺だってガキじゃあいられねえ。ただ、どーでもよくなる時だってある」

はるか遠くを過ぎゆくプレジャーボートのエンジン音が、波を伝い足元にまで響いてくる。
そうして、あなたの漏らした言葉には、一瞬きょとん、と目を丸くして。

「──ハ」

気色悪いこといってんじゃねえよ同じこと思ってんじゃねえよ

ははは、ははは、と。抑えきれなくなったような哄笑が、途切れ途切れに漏れ出して。

「──オッサン、コラ。ノンビリ吸ってんじゃねえぞ」

かつては大人と子供ほどに離れていた年齢は、今やすっかりと希釈された。
それなのに、その口調は悪態をつく子供のようだ。
ポケットに片手を突っ込んだまま、車に手をついてゆっくりと回り込む。
おぼつかなかったはずの足取りは、舗装された足元を引きちぎるかのように重く、強い。
ぴりぴりと、引き絞られたか弓矢のように、それは放たれる時を待っている。

#BlackAndWhiteMovie
(115) 2023/10/01(Sun) 9:41:54