>>106 >>107 キファ
メレフが言ったんだ。
簡単に愛は受け取れるんだと。
例え恋じゃなくたって、そばにいてくれる人はいるんだ。
ハマルもいる、ブラキもいる。
きっとカウスもどこかにいる。
俺が居なくなったら、悲しんでくれる人が確かにいるんだ。
心のどこかで、キファとサダルとはお別れになるんだろうなと確信してしまった。
それでもきっと二人は、俺が居なくなることをよしとはしない。
……それなら、消えない努力をしてみようか。
「わかった、行ってみるよ。キファ」
――例えそれが、自分の毒を消し去るものだとしても。