【人】 花の名 リフル[細い指先の持ち主の気持ちも、 それに突かれる花の気持ちもわからないまま、 私の事を主役だなんて言い表す彼女の仕草を見守った。 幼いと言ってしまえる彼女の表情。>>108 けれどそれは彼女がただの精巧な淑女ではない、人間らしい証。 こういう顔が無ければ、 きっと姉は妹をこんなに愛していなかっただろう。 今のはいけない、とばかりに引っ込めてしまうのだって、私の口角を上げる小さな魔法の様な魅力がある。 そしてテーブルを離れた私を、当然の様に追って来た。>>109 同じに緑を、風を、空を感じる彼女は、私に気を遣った訳でもなさそうだった] ……なあに? [彼女は何かを言いたがった。>>110 けれどその艶やかな唇はそれ以上を教えてくれなかった。 続きを促してみるというより、 ただ声を掛ける意味合いで彼女に声を返す] (118) 2020/09/28(Mon) 18:59:09 |