【人】 蕃神 雷恩言葉を出さなくても。今迄なら桜花が、直青達らが 汲み取ってくれた。考えを。 「メディウム」が望んだことを。最初に手伝った。 その際に倒れた時には、驚いたけれど。 「貴女」の声と、「彼女」の声。 時折同じことを願い、時折違うことを願う。 それを聞いて、見て、触れて、感じて。 こうしたい、こうありたい。こうであって、ほしい。 ちゃんと言葉に出さなければならないと 理解、して。行おうと思えた。 感情に、名前をつけることは難しいけれど。 それがどんなものかを考えて、定義できるように、なった。 興味のあることが増えて。それに対して 桜花みたいに、綺麗、とか、楽しいとか。 そういったものを、感じているのに気が付いた。 ――今迄でも、感じてはいても どういったものかを、考えることはしていなかったと思う。 それが、できるようになったよ。 (118) 2023/11/24(Fri) 7:50:01 |