【人】 まつろわぬ白の神子 マシロ[アナベルに従うイシたちが奏でる音楽。 その演奏に、次第に別の音が混じる。 細やかな雑音《ノイズ》のようだったそれは、 次第に明確な音となってイシたちの演奏と重なり、 一つの音楽としてカタチを変えていった。 それは、命の唄。 この地上に数多在るイノチ――…草花や樹木、 鳥や獣、虫や魚たち。 かつて富嶽で燃やされたニグラスの遺灰は、 白と黒の不死鳥を産み落とした後、 灰となって空へと舞い上がり、 やがて雲と混じりあい雨となって地上に降り注ぎ――そうして、 長い年月をかけて万物へと宿ったもの。 その命が共鳴し合い、音を奏でている。] (119) 2018/12/21(Fri) 22:13:19 |