人狼物語 三日月国

37 【恋愛RP】夏の夕べ【R18】


【人】 英 羽凪

[その後輩と顔を合わせるのは決まって、曇りの日。
実際、小雨に降られることもあって。そういう日は必然的に、唯一屋根がある入口の扉前で並んで過ごすわけで。
ちゃんと話したのは、たぶんその時。]


  ……なー。
  雨って透明なのにさー
  なんで雲は黒いんだろうな。


[確かそんなどうでもいい内容だった気がする。
そこから、他愛ない会話はなんとなく続いて。思い思いに過ごす場所はなんとなく隣になって。
たまに勉強を教えてやったり、先輩らしいことをする傍ら。
どうでもいい話で笑ったのと同じくらい、教室では口にしない話をした。姉のこととか、早く就職して頼られるようになりたいとか。

少しずつ縮まっていく距離は、野良猫に懐かれるような微かな優越感に似た嬉しさがあって。遠慮ないやりとりは、口の悪さすら可愛くて。
いつしか曇り空が楽しみになっていたのに。]
(121) 2020/07/24(Fri) 0:21:26