【人】 一橋 華―到着まで>>118>>119― あ、来た来た。うん、大丈夫よ。後5,6分ってとこ。 ギリギリだけどセーフかな。 [時間にはそんなルーズでもないはずだし私の方がいつもは遅いくらいなのに珍しいな、と思ってホームで先に待っていたら、連絡が来て彼の間違いに気づいて連絡して。随分焦った様子の幸也君に軽く手を振った。] うっかりなんて、珍しいね。…飲む? [息を切らす彼に、買っていたホットの缶コーヒーを差し出してくすりと笑う。 去年にあんな事を言われた時には随分戸惑ったものだけれど、こういうところはやはり可愛い弟みたいだと思う。 電車と路線バスを乗り継ぐ間にも話は彼の学校の事とか私の就職の事とか、互いの家族の事とか共通の知り合いの事とか、もっと他愛のない話なんかもしながら。 冬限郷の宿に着く道も、会話は尽きなかった。] (122) 2020/12/27(Sun) 0:01:59 |