【人】 巡査部長 鬼走>>@0 夜長 「和臣」 独りでいたいとも、関わりたくないと言う訳でもない絶妙な距離感。10年振りの面子と違い別段久しぶりというほど間も空いていないその後ろ姿が誰か。思考せずともわかる。何処か心細げとまでは言わずとも、迷子のように見える男を励ますように軽く背を叩いたつもりだが、思ったよりも力強くなったかもしれない。 「一人か。雪子に置いていかれでもしたか。旦那をそこの年齢をやや越えすぎてる虫捕り少年と同じように昆虫採集に勤しむとは……いや、絶対に無いと言い切れないのが怖いな」 思い出す度に色々と昔、彼の嫁もとい村の妹分が力強い性格だったことを思い出して、冗談が冗談にならないとやめた。 (124) 2021/08/10(Tue) 7:36:23 |