【人】 まつろわぬ白の神子 マシロ[生まれ落ちてすぐに、風穴へと投げ込まれ、 神の子としてどれほど人の願いを叶え病を癒しても、 人は、わたしを神の子だと認めてはくれなかった。 バケモノだと罵ってより一層風穴の奥へ封じられた。 そんなわたしに手を差し伸べてくれた、 優しかった、あの人。 向けられた視線が優しかったことを かけてくれた言葉が嬉しかったことを 差し伸べられて触れた手が、温かかったことを。 わたしはきっと、忘れない。……何があったとしても。 あの人は……今代の『管理者』として月に居る。まだ。] (127) 2018/12/10(Mon) 23:32:02 |