【人】 Conqueror リヴァイ[たどたどしい手つきで、日に輝くのであろう刀身が治められた鞘を、花束を抱え込んだ片手に持ちかえる。 刹那俯いたかんばせが再度上がる頃には、不安感も驚愕もなりを潜めて、随分と穏やかな──慈愛さえ感じられる表情が浮かんでいた。 皮肉に皮肉を返さないのは、今日が区切りの日であるからなのか、それとも……] …………もう、今日は来ないかと思っていたんだが。 [第一声は、たったひとこと。 やっと燃えるような色の瞳と真正面から向き合えば、内に秘められた感情でさえも感じ取れたような気がして、思わずため息を初春の風に混ぜ込んだ。 祝いの代わりに告げられる、激励にも似た言葉は今まで捧げられたどんな言葉よりも受け入れやすく、心地が良くて。] ……有難う。 まさか皇族様から餞別を頂けるとは予想外だ。 此方も答礼品を渡さなければ失礼だろうか。 (128) 2020/11/27(Fri) 15:59:05 |