【人】 騎士見習い テンガン[ギュルセルと名乗った男>>124の無骨な指が顎から耳までをなぞっていく。 ゾクゾクと甘い感覚が背筋から這い上がってくるような気がした。] ギュルセルさんですね、覚えました。 [自分を撫でる彼の手に自分の手を添え、彼を上目遣いに見つめながらその指に軽くキスをする。 確かに手配書というものはよくよく見ておくべきものらしい……彼のような存在を効率良く見つけていくためにも。 どうやら自分は悪い人間と戯れるのが好きな性分であるようだから。 彼が足を引くように片膝を立てると、テンガンは片眉を上げて手を引く。 ギュルセルの片手がロープに伸びていることにはテンガンは気付かず――――気付かないというよりはあえて慢心した態度を取っていた。 テンガンは興味があった。 同類であるという男が何をするつもりなのか、知りたいと感じていた。]* (130) 2021/05/05(Wed) 21:54:37 |