【人】 魔術師 ラヴァンドラ―― 彼は自分になにを望むのだろう。 例の酔っ払いを探してほしいというならば可能だろうし、 魔術の行使を願うなら引き受けよう。 そんな気持ちで彼の言葉を待っていれば、 「 …… ………… 私の作ったご飯? それは、もちろん 良いけど。 ――――そんなことで、いいの? 」 声音には困惑の色が乗り、 感情と連鎖して揺れた耳が、被った儘のローブを動かす。 そのままフードがするりと落ちて ぴるぴると震える耳が空気に触れた。 (130) 2021/12/12(Sun) 19:06:51 |