【人】 Chiavica テオドロ>>127 ニコロ 「背負う……背負い込む、か。 良いですか。誰かがやりたいって言うんだったら、 俺は喜んで業務の一つ二つ寄こしてやるってんです」 ただ能力も意欲も持ち合わせた者は少ないものだから。 効率や──幸福指数の総量を考えれば己が呑み込めばいい。より上に預けるというのは流石に礼儀がなってないと分かるし。 「あともう一つ。……あんたの知っての通り、 俺はこれでも自己主張が強いタイプじゃないですが」 「手を焼かせず、困らせるのは結構好きですよ」 本当に甘味が欲しかったわけではないが、それを聞き入れてもらったら溜飲が下がるというもの。 ピザをひと齧りして、広がる秋の風味に悪くないと頷く。 「本当はビールでも飲みたいですが…… オレンジジュース辺りで勘弁してやりましょう。 きっとコーヒーゼリーかティラミス等が合いますね」 濃厚なチーズにはさっぱりしたものが合うだろう。 兄貴分にちょっかいをかけつつ適当に食に想いを巡らせるのは、それなりに息抜きになって悪くない気持ちだった。 #商店街 (135) 2023/09/10(Sun) 16:47:31 |