【人】 オリガミ部2年 近藤 絵理香──飯盒炊飯最中・宿泊施設ロビー── [ソファに一人沈み込みながら、スマホで自分の顔を映し出す。 幸い、顔の見える場所に赤みは出ていない。 マフラーを少し大きめに広げて、首回りをしっかり隠す。 心持ち口元も軽く隠れるように。 飯盒炊飯で使うように軍手を持ってきていたから、一先ずそれを手にはめて、飲み物で外側から暖を取る。 こうして、静かに耐えるのが一番良いはずだ。 軍手を嵌めた手でゴシゴシと脚を擦る。 ウィンドブレーカーにすれば良かったな、と考えていたがこの位ならすぐに治ると言う経験上の知恵もあった。 だから今は、静かに、目を閉じる。 靴を脱いで膝を抱えてしまいたかったが、流石にそれは自粛して、ユタンポ代わりのペットボトルとスマホとを手にして、ぼんやり。]* (137) 2020/11/24(Tue) 17:15:19 |